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akaoniのWebディレクター後藤ノブの口は重い。
寡黙の人である。

だが子供の頃は「けっこうしゃべるタイプ」で、
ある時「口が災いを呼ぶ」ということを経験し、
以来、しゃべることを控えるようになったのだ、

とかつて本人が語ったのを僕は記憶している。

制作過程においていつもいろいろいろいろいろいろ考えを巡らせる後藤は
頭のなかでたくさんのアイデアの形や言葉を想起しているはずである。
だが、それらは、想起されこそすれ、「声」にはならない場所で終着するのだ。

口は災いを呼ぶが、寡黙は謎を呼ぶ。

寡黙の人の声にならぬ声の輪郭を、
その表情や態度や制作物から読み解くのが僕はけっこう好きなのだ。